「頼れるパートナー」として
事業経営の意思決定をサポートしています

H. L. ファイナンス部門ファイナンス・プランニング & アナリシス(FP&A)

2023/07/04     

事業部と緊密に連携を取りながら、予算と投資のプランを作成しているのは、ファイナンス部門に所属するLです。数字の先には、薬を待っている患者さんの存在を感じながら、日々仕事に奮闘しています。

「自分が自然体でいられる」環境の中で
子どもに自慢できる仕事で力を発揮しています

韓国ソウル出身のLは、日本の大学へと留学しMBAも取得。卒業後は、外資系たばこ会社と日系証券会社でファイナンス業務に携わってきました。その後、将来は子どもに自慢できる仕事がしたいと、再度の転職に踏み切ったそうです。

「正直なところ、あまりフィールドにこだわりはありませんでした。そんなとき、知り合いに製薬会社を勧められました。形になるものを作り、それが人々の役に立って社会に貢献できるいう点に魅力を感じましたね」。

ブリストル マイヤーズ スクイブ(BMS)に入社してみると、以前籍を置いていた会社よりも、ライフスタイルに沿ったフレキシブルな働き方が自分で決められることが嬉しかったと言います。

「自分の任された仕事をきちんとやっていれば、ある程度自分の裁量で休暇を取得したり、仕事のスピードをコントロールしたりできます。私の場合は子育ての時期と重なりましたが、自分の生活に即した働き方をしながらも、期待されているパフォーマンスを発揮していれば、きちんと評価されますし、それがキャリアの妨げになることは、まったくありませんでした」。

日々仕事をする上で、人種や性別、年齢も気になったことがなく、「自分が自然体でいられる」環境の中で、充実した日々を過ごしています。

他の部署と連携を取りながら
経営陣の意思決定を支援しています

Lが担当している業務は、会社が持っている資源を効率よく活用できるよう、経営陣が適切なタイミングで的確な判断を下すための情報提供をすることです。

「例えば、薬を売ったら利益が出ますが、それを的確に投資できれば、いい薬をより早いタイミングで多くの患者さんに届けられます。その意思決定をしていくための手助けになるように、予算と投資のプランを作成しています。時期や薬剤の種類によって、投資するのが人材なのか設備なのか、リソースの配分がいろいろと変わってきます。そうやって計画を立てて、実行後はどれだけ計画通りにできたのかの確認も行っています。問題点があればその理由を突き詰め、経営陣が迅速に解決できるよう情報を提供しています」。

Lの担当はCAR T部門のファイナンスで、患者さん個人の細胞を採取加工し再度投与する新たな細胞療法であるCAR Tならではの特徴を踏まえた仕事を行っています。例えば、収益分析の方法も他のプロダクトとは大きく異なると言います。

「何万、何十万という単位で出荷されるプロダクトとは違い、CAR Tは一人ひとりの患者さんにカスタマイズされた治療ですので、状況を個別に把握することが可能です。例えば、売り上げが予想より良かった場合、予定より早く患者さんへのデリバリーが完了し、そのため計画より早く売り上げを計上することができたというような要因までクリアに見ることができます。このようにビジネスとの距離がぐっと縮まって鮮明に見えるという経験は、今までにはなかったことでした」。

事業部門をファイナンス面で支えているLにとって、今目指しているのは「頼れるパートナー」になることです。

「毎年予算の時期になると、今年度の事業活動のまとめを含めた来年度の計画を立てるのですが、その中で説得力を持たせるために色々な数字が必要になってきます。そのようなときに必要な計算をして、提供した数字が結果に結びついたり、環境が厳しい中でも事業部の方と一緒に作り上げた予算が認められたりするときに、この仕事の醍醐味を感じます」。

Lの担当は日本の一事業部門ですが、他のチームメンバーと協力して、最終的には日本全体のプランを米国本社に提出します。本社サイドは、他のマーケットの状況と照らし合わせて、投資する先や金額に関する判断を行います。

「世界各国で事業を展開しているグローバル企業で働く私たちにとって、日本のプレゼンスを高めていくことは極めて重要です。本社との様々なコミュニケーションを通じて、日本が認められて、成長していくマーケットとして日本への投資を続けようと言ってもらえることは、私を含めてチーム全員が一番やりがいを感じている点だと思います」。

患者さんが欲しい時に欲しい薬が手に入れられるように
戦略の実行に向けたの事業サポートを継続します

Lは次世代のリーダー候補社員を対象としたリーダーシップ開発プログラム「RISE」のメンバーにも選出され、全社的な問題解決のためにも奔走した経験を持ちます。

「普段の業務では接点があまりない部署の方々とチームを組み、社員のエンゲージメント向上をテーマに協力してプロジェクトを進めました。半年間かけてR&Dやメディカルなど、私とは違う目線を持っている方と真剣にディスカッションすることで、自分の視野が大きく広がっていくのを感じました。さらに、このプログラムに参加することで、ファイナンスの枠に留まらない会社全体のことについて、より当事者意識を持つことができるようになったのが大きな収穫です」。

最後にファイナンス部門にいるLにとっての「Patient Centricity(患者さん中心)」とは、どんなことなのかを聞きました。

「私の業務は、事業部のビジネスのサポートです。彼らが素早く戦略に沿った実行ができるよう、たえず連携して必要な情報を提供することを心がけています。そうすれば、患者さんが欲しいときに、欲しい薬が手に入る体制を継続して作り上げることができ、それが患者さんのためになると思っています」。

『頼れるパートナー』としてのLの挑戦の日々は続きます。