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プレスリリース

閉塞性肥大型心筋症の治療薬としてマバカムテンの製造販売承認を申請

Company Info

2024/07/17

ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社

※本プレスリリースに記載されている情報(本邦未承認情報を含む)は、ブリストル マイヤーズ スクイブに関連する最新情報をステークホルダーの皆様にお知らせするものであり、医薬品のプロモーションや宣伝・広告を目的とするものではありません。

 

ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社は本日、閉塞性肥大型心筋症(oHCM: obstructive hypertrophic cardiomyopathy)の治療薬として、マバカムテンの製造販売承認を申請しました。マバカムテンは心筋ミオシンに対する選択的かつ可逆的な低分子のアロステリック阻害剤であり、ミオシンとアクチンのクロスブリッジ(架橋)形成を抑制することで、心筋において収縮力及びアデノシン三リン酸(ATP: adenosine triphosphate)消費(エネルギー消費)を抑制する新規作用機序を有します。なお、マバカムテンは予定される効能又は効果「肥大型心筋症(HCM)」として2023年6月に希少疾病用医薬品に指定されています。

HCMは、他の心疾患や全身性疾患など心室肥大(心室壁厚の増加)を起こす明らかな原因がないにも関わらず、心室肥大が認められる原発性の心筋症であり、左室流出路閉塞の有無により閉塞性と非閉塞性に大別されます。oHCM患者さんの臨床症状は個々でその程度は異なりますが、症状を有する場合、安静時又は労作時の息切れ、疲労、胸痛、立ちくらみ、失神が認められます。また、労作時に症状を伴う患者さんは運動が制限されるため、身体活動能力が低下していきます。これらの症状は、有効な治療がない中で徐々に悪化し、身体的負荷が増え、患者さんやご家族の日常生活に多大な影響を及ぼすことになります。oHCMが進行すると、心機能(拡張機能と収縮機能)が低下し、心不全や心房細動を起こすため、血栓塞栓性脳卒中のリスクが上昇します。また、突然死はHCM関連死の約40%を占め1、HCMの最も重大な死因のひとつとなっています。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社研究開発本部長の杉田真は次のように述べています。「肥大型心筋症は国内で指定難病として位置づけられており、現在のところ、その病態生理を標的とした治療薬は存在しません。マバカムテンが、慢性かつ進行性のこの疾患のアンメットメディカルニーズの解消に貢献できることを期待しています」。

国内での開発計画においては、海外第3相検証試験(MYK-461-005、EXPLORER-HCM)の結果から、oHCM患者に対する有効性が検証され、忍容可能な安全性が確認されたことを踏まえ、国内での第3相試験(CV027004、HORIZON-HCM)を実施しました。第3相HORIZON-HCM試験は、日本人のoHCM患者を対象にマバカムテンの有効性、安全性を評価した非盲検単群試験です。主要評価項目である投与30週時の運動負荷後の左室流出路最大圧較差のベースラインからの変化量は、-60.7mmHg(95%信頼区間[CI]: -71.5~-49.9)でした。安全性プロファイルはこれまでに報告されているものと一貫しており、新たな安全性シグナルは認められませんでした。これらのデータは、2024年3月に開催された第88回日本循環器学会学術集会のLate Breakingセッションで発表されています2

 

マバカムテンについて


心筋の収縮及び弛緩は、サルコメア内のアクチン及びミオシンのクロスブリッジ(架橋)形成に依存しており、ミオシンヘッドがアクチンと強く結合するクロスブリッジを形成することでエネルギーとしてATPを消費して心筋を収縮させますが、HCMのサルコメアでは、過剰な数のミオシンがクロスブリッジを形成する(動員される)ことにより心筋の過収縮が生じると考えられています。マバカムテンは心筋ミオシンに対する選択的かつ可逆的な低分子のアロステリック阻害剤であり、ミオシンとアクチンのクロスブリッジ形成を抑制することで、心筋において収縮力及びATP消費を抑制する新規作用機序を有します。また、HCMの主原因とされるサルコメアの異常に直接的に作用し、左室コンプライアンス(拡張機能障害)や左室流出路閉塞を改善させるHCMの病態生理を標的とするファーストインクラスの薬剤です。2024年3月末時点で米国、欧州を含む40か国以上で承認されています。

 

ブリストル マイヤーズ スクイブについて


ブリストル マイヤーズ スクイブは、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルバイオファーマ企業です。詳細は、bms.com/jpLinkedInFacebookYouTubeInstagramをご覧ください。

参考文献

  1. 日本循環器学会/日本心不全学会. 心筋症診療ガイドライン(2018年改訂版)https://www.j-circ.or.jp/ 2024年7月閲覧
  2. Kitaoka H, Ieda M, Ebato M, et al. A phase 3, open-label study evaluating mavacamten efficacy and safety in Japanese adults with symptomatic obstructive hypertrophic cardiomyopathy: HORIZON-HCM study. Oral presentation presented at, the 88th Annual Scientific Meeting of the Japanese Circulation Society; March 8–10, 2024; Kobe

 

本件に関するお問合せ先


ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社
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