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プレスリリース

CAR T細胞療法であるブレヤンジを再発または難治性の濾胞性リンパ腫に対して米国食品医薬品局が承認

がん領域

2024/05/23

ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社

※本資料は、ブリストル マイヤーズ スクイブが2024年5月15日に発表しましたプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。本プレスリリースに記載されている医薬品情報(本邦未承認情報を含む)は、ブリストル マイヤーズ スクイブに関連する最新情報をステークホルダーの皆様にお知らせするものであり、医薬品のプロモーションや宣伝・広告を目的とするものではありません。

  • TRANSCEND FL試験において、ブレヤンジは患者の95.7%で奏効を達成しました。
  • ブレヤンジは持続的な臨床ベネフィットを示し、奏効期間の中央値は未達、18カ月時点では、奏効した患者の大半(77.1%)で奏効が持続しました。
  • ブレヤンジは差別化されたプロファイルを持つ個別化治療であり、試験全体で持続的な奏効と一貫した安全性プロファイルを示しました。

(ニュージャージー州プリンストン、2024年5月15日)-ブリストル マイヤーズ スクイブ(NYSE:BMY/本社:米国ニューヨーク/CEO:クリス・バーナー)は本日、米国食品医薬品局(FDA)が、2つ以上の全身療法による治療歴を有する再発または難治性の濾胞性リンパ腫(FL)の成人患者の治療として、CD19を標的とするキメラ抗原受容体T(CAR T)細胞療法のブレヤンジ(一般名:リソカブタゲン マラルユーセル)を承認したことを発表しました。この適応は、奏効率および奏効期間に基づき、迅速承認されました。この適応における承認の継続条件は、検証試験において臨床的有用性を証明し説明することです。また、ブレヤンジは現在、B細胞リンパ腫の全米総合がん情報ネットワーク(NCCN®)腫瘍学臨床診療ガイドライン(NCCN Guidelines®)において、再発または難治性FLの3rdライン以降の治療においてカテゴリー2Aとして推奨されています*

再発または難治性FLに対し、ブレヤンジは90~110×106個のCAR発現生T細胞を用量として単回投与**されます。サイトカイン放出症候群(CRS)、神経毒性および二次性血液悪性腫瘍については、ブレヤンジのBoxed WARNINGSを含む重要な安全性情報をご覧ください。

ブリストル マイヤーズ スクイブのシニアバイスプレジデント兼細胞療法領域コマーシャル責任者であるBryan Campbellは、次のように述べています。「ブレヤンジは、当社の細胞療法ポートフォリオの基盤をなすものであり、広範囲にわたるB細胞性悪性腫瘍において差別化されたプロファイルを示します。今回の再発または難治性FLにおけるブレヤンジの承認は、単回投与によって寛解が維持できる可能性がある治療選択肢を提供するものであり、米国で増加しつつある認定治療施設において、入院・外来診療の両方で投与および経過観察が可能となる安全性プロファイルを示しています。」

FLはこれまで根治が困難とされてきた疾患であり、患者は一次治療後に再発することが多く、再発を繰り返すごとに予後は悪化します。治療法は進歩しているものの、持続的な完全奏効が得られる無治療期間を提供する新たな治療選択肢に対するアンメット・ニーズが依然として存在しています。

第Ⅱ相TRANSCEND FL試験は、再発または難治性FLにおけるCAR T細胞療法を評価した臨床試験で、米国添付文書(USPI)に基づくと、3rdライン以降の治療においてブレヤンジの投与を受け、有効性の主要解析対象に含まれた患者(n=94)における全奏効率(ORR)は95.7%(95% 信頼区間[CI]:89.5-98.8)でした。ORRは、Lugano効果判定基準に基づく独立審査委員会(IRC)による判定で、部分奏効または完全奏効を達成した患者の割合と定義されました。骨髄生検での陰性確認を必要とする完全奏効(CR)率は73.4%(95% CI:63.3-82.0)でした。奏効は早期かつ持続的で、奏効までの期間の中央値は1カ月(範囲:0.6-3.3)、奏効期間の中央値(DOR)は未達(95% CI:18.04-未達 [NR])でした。奏効した患者のうち、12カ月時点で80.9%、18カ月時点では77.1%の患者で奏効が持続していました。

TRANSCEND試験の治験担当医師であり、メモリアル・スローン・ケタリングがんセンターのリンパ腫・細胞療法スペシャリストであるM. Lia Palomba(M.D.)は、次のように述べています。「再発または難治性のFLの治療では、多くの患者さんは治療を繰り返し、一般的には新しい治療法を受けるたびに奏効期間が短くなります。早期に病勢進行した患者さんの予後は著しく不良です。再発または難治性FLの患者さんにおける今回のFDA承認は、FLの治療パラダイムに存在するアンメット・ニーズの解消に向けた重要な一歩であり、極めて高い奏効率と確立された安全性プロファイルを示す新たな治療選択肢を患者さんにもたらすものです。」

ブレヤンジは一貫した安全性プロファイルを示し、臨床試験全体において、グレードを問わないサイトカイン放出症候群(CRS)は患者の53%、グレード3以上のCRSは患者の4%で発現しました。CRS発現までの期間の中央値は5日間(範囲:1~63日)でした。グレードを問わない神経系事象(NE)は患者の31%、グレード3以上のNEは患者の10%で発現しました。NE発現までの期間の中央値は8日間(範囲:1~63日)でした。

リンパ腫研究財団のチーフ・エグゼクティブ・オフィサーであるMeghan Gutierrezは、次のように述べています。「リンパ腫のコミュニティは、再発または難治性のFLの治療における進歩の必要性を強く感じていました。ブレヤンジの承認は、持続的な寛解という希望をもたらす新しく有意義な治療選択肢を提供するものであり、この患者さんにとって画期的なマイルストーンの達成に尽力してくださった方々に感謝を申し上げます。」

ブリストル マイヤーズ スクイブは、患者さんと介護者のニーズに応えるためのさまざまなプログラムやリソースを提供しているほか、ブレヤンジを含む医薬品の利用を支援しています。また、ブリストル マイヤーズ スクイブは、関連情報、最新の製造情報、患者さんおよび介護者向けサポートへのアクセスを最適化するデジタルサービスプラットフォーム「Cell Therapy 360」を通じて、患者さんと医師の治療体験を支援しています。

* NCCNは、その内容、使用または適用に関して、いかなる種類の保証も行わず、いかなる方法でもその適用または使用に対する責任を負いません。
** 治療プロセスには、白血球アフェレーシス、製造、投与および有害事象の観察が含まれます。

 

TRANSCEND FL試験について


TRANSCEND FL試験(NCT04245839)は、濾胞性リンパ腫を含む再発または難治性の低悪性度B細胞非ホジキンリンパ腫患者を対象に、ブレヤンジの有効性と安全性を評価した非盲検単群国際多施設共同第Ⅱ相試験です。本試験の主要評価項目は、独立審査委員会(IRC)の判定による完全奏効または部分奏効の最良総合効果を含む全奏効率です。副次評価項目には、完全奏効率、奏効期間、無増悪生存期間および安全性が含まれます。

 

FLについて


濾胞性リンパ腫(FL)は、非ホジキンリンパ腫(NHL)の中で2番目に罹患数が多く、最も一般的な低悪性度NHLの型であり、NHL全体の20〜30%を占めます。FLの診断時の平均年齢は65歳です。FLでは、白血球が集まってリンパ節や臓器にかたまりが作られます。寛解期と再発期を繰り返すのが特徴で、再発や病勢進行後の治療はより困難になります。

 

ブレヤンジについて


ブレヤンジは、CD19を標的とするCAR T細胞療法で、4-1BB共刺激ドメインを有することでCAR T細胞の増殖と持続性を高めます。患者自身のT細胞を利用して、T細胞を収集、遺伝子改変してCAR T細胞を作り出し、1回限りの治療として患者に輸注します。

ブレヤンジは、米国では、1つ以上の治療歴を有する再発または難治性の大細胞型B細胞リンパ腫(LBCL)の治療として承認を受けており、2つ以上の治療歴を有する再発または難治性の慢性リンパ性白血病または小リンパ球性リンパ腫の治療として迅速承認を受けています。また、日本、欧州連合(EU)およびスイスでは、1つ以上の治療歴を有する再発または難治性LBCLの治療として承認されており、英国およびカナダでは、2つ以上の全身療法による治療歴を有する再発および難治性LBCLに対して承認されています。

ブリストル マイヤーズ スクイブのブレヤンジ臨床開発プログラムには、その他の種類のリンパ腫を対象とした臨床試験が含まれています。詳細については、clinicaltrials.govをご覧ください。

 

ブレヤンジの適応症および安全性情報について


米国でのブレヤンジの適応症および安全性情報については、原文リリースをご参照ください。

 

ブリストル マイヤーズ スクイブ:がん患者さんのためのより良い未来を目指して


ブリストル マイヤーズ スクイブは、「サイエンスを通じて、患者さんの人生に違いをもたらす」というビジョンを掲げています。がん研究で私たちが目指すのは、より良い健やかな日々をもたらす医薬品を患者さんにお届けすること、そして、がんの治癒を可能にすることです。私たちはこれまでも、さまざまながん腫において生存期間を改善してきました。その実績を足掛かりに、ブリストル マイヤーズ スクイブの研究者は、患者さん一人ひとりに合わせた個別化医療の新たな地平を拓くとともに、革新的なデジタルプラットフォームによって得たデータをインサイトに変え、研究の着眼点を明らかにしています。卓越した科学的知見、最先端の技術および創薬プラットフォームにより、私たちは、あらゆる角度からがん治療にアプローチします。がんは、患者さんの人生のさまざまな場面に深刻な影響を及ぼします。ブリストル マイヤーズ スクイブは、診断からサバイバーシップまで、がん治療のすべての側面に違いをもたらすべく尽力しています。がん治療のリーダーである私たちは、がんと闘うすべての人々の力となり、より良い未来を築くべく取り組んでいます。

ブリストル マイヤーズ スクイブの細胞療法の基盤となっているサイエンスや現在進行中の研究については、こちらをご覧ください。

 

ブリストル マイヤーズ スクイブについて


ブリストル マイヤーズ スクイブは、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。ブリストル マイヤーズ スクイブに関する詳細については、BMS.comをご覧くださるか、LinkedInX(旧Twitter)YouTubeFacebookおよびInstagramをご覧ください。

 

将来予測等に関する記述の注意事項


本プレスリリースは、特に医薬品の研究、開発および商業化について、1995年民間有価証券訴訟改正法の趣旨の範疇に含まれる「将来予測に関する記述」を含んでいます。歴史的事実ではないすべての記述は、将来予測であるか、将来予測であると見なされるものです。そうした将来予測に関する記述は過去の実績ならびに将来の業績、目標、計画および目的に関する現在の予想および予測に基づくものであり、今後数年間で予測が困難あるいは当社の支配下にない遅延、転換または変更を来たす内的または外的要因を含む内在的リスク、仮定および不確実性を伴い、将来の業績、目標、計画および目的が、本文書で記述または示唆されている内容と大きく異なる結果となる可能性があります。これらのリスク、仮定、不確実性およびその他の要因には、特に、ブレヤンジ(リソカブタゲン マラルユーセル)が本プレスリリースに記載された追加の適応症で商業的に成功するかどうかは不明であるという点、販売承認が得られた場合にその使用が著しく制限される可能性、また、ブレヤンジの本プレスリリースに記載された追加の適応症での承認の継続が検証試験における臨床的有用性の証明および記載を条件とする可能性が含まれています。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル マイヤーズ スクイブの事業と市場に影響を与える多くのリスクおよび不確定要素、特にブリストル マイヤーズ スクイブの2023年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、その後の四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)など、当社が証券取引委員会に提出した報告書にリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。本プレスリリースに記載された将来予測等に関する記述は、本プレスリリースの発表日時点での予測であり、準拠法で特段の定めのない限り、ブリストル マイヤーズ スクイブは、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新または修正する義務を負うものではありません。