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プレスリリース

ブリストル マイヤーズ スクイブ、切除不能な進行、再発または転移性食道扁平上皮がんのセカンドライン治療薬として、オプジーボの承認を推奨するCHMPの肯定的見解を受ける

がん領域

2020/10/19

ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社
小野薬品工業株式会社

※本資料は、ブリストル マイヤーズ スクイブが2020年10月16日に発表しましたプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。

  • 申請は、オプジーボが、化学療法と比較して、統計学的に有意かつ臨床的に意義のある全生存期間の改善を示した第Ⅲ相ATTRACTION-3試験に基づいています。

(ニュージャージー州プリンストン、2020年10月16日)-ブリストル マイヤーズ スクイブ(NYSE:BMY/本社:米国ニューヨーク/CEO:ジョバンニ・カフォリオ)は、本日、欧州医薬品庁(EMA)の医薬品委員会(CHMP)が、フルオロピリミジン系薬剤とプラチナ系薬剤の併用化学療法の治療歴を有する切除不能な進行、再発または転移性食道扁平上皮がん(ESCC)の成人患者の治療薬として、オプジーボ(一般名:ニボルマブ)の承認を推奨したことを発表しました。CHMPの推奨は、今後、欧州連合(EU)で医薬品を承認する権限を持つ欧州委員会(EC)によって審査されます。

ブリストル マイヤーズ スクイブの消化器がん領域開発責任者であるIan M. Waxman(M.D.)は、次のように述べています。「CHMPの肯定的見解は、臨床的に意義のある生存期間および良好な安全性プロファイルを示したATTRACTION-3試験と共に、EUの食道扁平上皮がん治療におけるオプジーボの可能性を示唆するものです。EUにおいて、免疫療法薬が上部消化管がんで初めて承認されることになり、ECの最終決定に期待を寄せています。今後も、食道がんのより初期のステージにおけるオプジーボのベネフィットの探索に注力してまいります。」

CHMPの肯定的見解は、オプジーボ群が、化学療法群と比較して、統計学的に有意かつ臨床的に意義のある全生存期間(OS)の改善および良好な安全性プロファイルを示した第Ⅲ相ATTRACTION-3試験の結果に基づいています。本試験には、PD-L1発現レベルにかかわらず、フルオロピリミジン系薬剤およびプラチナ系薬剤による少なくとも1つの併用レジメンに不応または不耐の成人患者が組み入れられました。

現在までに、オプジーボは切除不能な進行、再発または転移性ESCC患者のセカンドライン治療薬として、米国および日本を含む世界5カ国で承認されています。

ブリストル マイヤーズ スクイブは、ATTRACTION-3試験に参加していただいた患者さんおよび治験担当医師に感謝の意を表明します。

 

ATTRACTION-3試験について


ATTRACTION-3試験(ONO-4538-24/CA209-473;NCT02569242)は、フルオロピリミジン系薬剤とプラチナ系薬剤の併用療法によるファーストライン治療に不応または不耐の食道がん患者を対象に、オプジーボと化学療法(ドセタキセルまたはパクリタキセル)を比較評価した多施設国際共同無作為化非盲検第Ⅲ相臨床試験です。本試験には、主にアジアの患者が組み入れられ、その他に米国や欧州の患者も組み入れられました。患者は、病勢進行または忍容できない毒性が認められるまで投与を継続しました。本試験の主要評価項目は全生存期間(OS)でした。副次評価項目は、治験担当医師の評価による奏効率(ORR)、無増悪生存期間(PFS)、病勢コントロール率、奏効期間および安全性でした。

12カ月および18カ月生存率は、オプジーボ群でそれぞれ47%(95% CI:40 - 54)および31%(95% CI:24 - 37)で、化学療法群では34%(95% CI:28 - 41)および21%(95% CI:15 - 27)でした。オプジーボによる生存ベネフィットは、腫瘍のPD-L1発現レベルにかかわらず認められました。患者報告アウトカムの探索的解析では、化学療法群と比較して、オプジーボ群で生活の質の全体的な改善が有意に示されました。

治療に関連する有害事象(TRAE)の発現数は、化学療法群よりもオプジーボ群で少なく、グレードを問わないTRAEの発現率は、オプジーボ群で66%、化学療法群で95%でした。グレード3~4のTRAEの発現率も、化学療法群よりオプジーボ群で低く(オプジーボ群18% vs 化学療法群63%)、投与の中止につながるTRAEの発現率は、両群で同等でした(9%)。

 

食道がんについて


食道がんは世界で7番目に多く、がんによる死因で6番目に多いがんです。転移性と診断された場合、5年相対生存率は8%以下です。毎年、欧州で53,000人が新たに食道がんと診断されています。食道がんの最も一般的な型は腺がんと扁平上皮がんの2つで、欧州では扁平上皮がんは、食道がんの約60%を占めます。多くの場合、食道がんは進行期に診断され、飲食などの患者の日常生活に影響を与えます。

 

ブリストル マイヤーズ スクイブ:がん研究の最前線


ブリストル マイヤーズ スクイブは、患者さんを全ての活動の中心に据えています。当社は、患者さんに質の高い長期生存をもたらし、治療を実現することを目標にがん研究を行っています。サイエンスにおける豊富な経験を生かし、最先端の技術と創薬プラットフォームを駆使して、患者さんのために革新的な治療法を開発し、提供しています。

当社は、血液疾患領域およびがん免疫領域における革新的な研究と実績を通じて、さまざまながん腫において生存期間の改善をもたらすとともに、さまざまな治療法を探索し、豊富かつ多様なパイプラインを構築しています。免疫細胞療法の分野においては、多数の疾患でCAR T細胞療法を導入し、細胞・遺伝子治療の標的の発見や技術の発展につながる早期パイプラインを拡大しています。また、多発性骨髄腫における承認済の療法、および早期・中期開発段階にある有望な化合物を生み出す基盤として、タンパク質ホメオスタシスなどの新たなプラットフォームを活用し、主要な生物学的経路を標的としたがん治療法の研究を進めています。当社は、さまざまな免疫経路を標的とした治療法の開発に取り組み、腫瘍、腫瘍の微小環境および免疫系の相互作用に着目することで、より多くの患者さんが奏功を示す治療を提供できるよう、更なる進化を目指しています。このような複数の治療アプローチを融合させることは、がん治療の新たな選択肢を提供し、免疫療法に対する耐性を克服するために重要です。当社は、革新的な医薬品を患者さんに提供するため、社内でイノベーションを創出するとともに、学術界、政府、アドボカシー団体、バイオテクノロジー企業と提携しています。

 

オプジーボについて


オプジーボは、身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化するPD-1免疫チェックポイント阻害薬です。がんを攻撃するために身体の免疫系を利用するオプジーボは、複数のがん腫において重要な治療選択肢となっています。

業界をリードするオプジーボのグローバル開発プログラムは、ブリストル マイヤーズ スクイブのがん免疫療法における科学的知見に基づいており、さまざまながん腫を対象に、第Ⅲ相試験を含む全段階において広範な臨床試験が実施されています。今日に至るまで、オプジーボの臨床試験プログラムには、35,000人以上の患者さんが参加しています。オプジーボの臨床試験は、治療におけるバイオマーカーの役割、特に、一連のPD-L1の発現状況においてオプジーボが患者さんにどのようなベネフィットをもたらすかについて理解を深めることに役立っています。

オプジーボは、2014年7月に承認を取得した世界初のPD-1免疫チェックポイント阻害薬となり、現在、米国、欧州、日本および中国を含む65カ国以上で承認されています。2015年10月、ブリストル マイヤーズ スクイブは、オプジーボとヤーボイの併用療法において転移性悪性黒色腫の適応でがん免疫療法薬の併用療法として初めて承認を取得し、現在、米国と欧州を含む50カ国以上で承認されています。

 

オプジーボの適応症および安全性情報について


米国でのオプジーボの適応症および安全性情報については、原文リリースをご参照ください。

 

ブリストル マイヤーズ スクイブと小野薬品工業の提携について


2011年、ブリストル マイヤーズ スクイブは、小野薬品工業と締結した提携契約により、当時、小野薬品工業がすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を獲得しました。2014年7月23日、ブリストル マイヤーズ スクイブと小野薬品工業は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。

 

ブリストル マイヤーズ スクイブについて


ブリストル マイヤーズ スクイブは、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。ブリストル マイヤーズ スクイブに関する詳細については、BMS.comをご覧くださるか、LinkedInTwitterYouTubeFacebookおよびInstagramをご覧ください。

セルジーン社およびジュノ・セラピューティクス社は、ブリストル マイヤーズ スクイブの100%子会社です。米国以外の幾つかの国では、現地法の規定により、セルジーン社およびジュノ・セラピューティクス社は「Celgene, a Bristol Myers Squibb company」および「Juno Therapeutics, a Bristol Myers Squibb company」と称されています。

 

将来予測等に関する記述の注意事項


本プレスリリースは、特に医薬品の研究、開発および商業化について、1995年民間有価証券訴訟改正法の趣旨の範疇に含まれる「将来予測に関する記述」を含んでいます。歴史的事実ではない全ての記述は、将来予測であるか、将来予測であると見なされるものです。そうした将来予測に関する記述は過去の実績ならびに将来の業績、目標、計画および目的に関する現在の予想および予測に基づくものであり、今後数年間で予測が困難あるいは当社の支配下にない遅延、転換または変更を来たす内的または外的要因を含む内在的リスク、仮定および不確実性を伴い、将来の業績、目標、計画および目的が、本文書で記述または示唆されている内容と大きく異なる結果となる可能性があります。これらのリスク、仮定、不確実性およびその他の要因には、特に、CHMPの見解がECに対する強制力を有しないという点、オプジーボが本プレスリリースに記載された追加の適応症の承認を現在想定している時期に受けられないまたは全く受けられない可能性、また承認された場合でも、そのような製品候補が本プレスリリースに記載された追加の適応症で商業的に成功するかどうかは不明であるという点が含まれています。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル マイヤーズ スクイブの事業と市場に影響を与える多くのリスクおよび不確定要素、特にブリストル マイヤーズ スクイブの2019年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、その後の四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)など、当社が証券取引委員会に提出した報告書にリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。本プレスリリースに記載された将来予測等に関する記述は、本プレスリリースの発表日時点での予測であり、準拠法で特段の定めのない限り、ブリストル マイヤーズ スクイブは、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新または修正する義務を負うものではありません。