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プレスリリース

切除後の食道がんまたは胃食道接合部がん患者の術後補助療法としてオプジーボを評価した第Ⅲ相CheckMate -577試験において、主要評価項目である無病生存期間を達成

がん領域

2020/08/12

ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社
小野薬品工業株式会社

※本資料は、ブリストル マイヤーズ スクイブが2020年8月11日に発表しましたプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。

  • オプジーボは、術前補助化学放射線療法および切除後の食道がんまたは胃食道接合部がん患者において、良好な有効性を示した最初で唯一の治療法です。
  • 悪性黒色腫に続き、オプジーボが術後補助療法としてベネフィットを示した2つ目のがん腫です。

(ニュージャージー州プリンストン、2020年8月11日)-ブリストル マイヤーズ スクイブ(NYSE:BMY/本社:米国ニューヨーク/CEO:ジョバンニ・カフォリオ)は、本日、切除後の食道がんまたは胃食道接合部(GEJ)がん患者の術後補助療法としてオプジーボ(一般名:ニボルマブ)を評価した第Ⅲ相CheckMate -577試験において、予め計画されていた中間解析でオプジーボが主要評価項目である無病生存期間(DFS)を達成したことを発表しました。本試験において、オプジーボは、プラセボと比較して、術前補助化学放射線療法(CRT)および外科的完全切除後の治療として、すべての割り付けられた患者集団において主要評価項目であるDFSで統計学的に有意な改善を示しました。オプジーボの安全性プロファイルは、これまでに報告された試験のものと一貫していました。悪性黒色腫に続き、オプジーボが術後補助療法としてベネフィットを示した2つ目のがん腫です。

ベイラー大学医学センター、Charles A. Sammonsがんセンター長のRonan J. Kelly(M.D.、MBA)は、次のように述べています。「術前補助化学放射線療法後に腫瘍切除を受けた食道がんまたは胃食道接合部がん患者さんの約50%が4年以内に再発し、術前補助療法に完全奏効を示さなかった患者さんでは、より早期に再発します。腫瘍内科医は、術前化学放射線療法および手術後の食道がん患者さんに提供する治療選択肢がなく、病理学的に完全奏効を示すことができませんでした。漸く、この術後補助療法の患者さんに対してニボルマブによる治療選択肢を提供できることになります。」

ブリストル マイヤーズ スクイブの消化器がん領域担当開発責任者であるIan M. Waxman(M.D.)は、次のように述べています。「オプジーボは、術前補助化学放射線療法および手術を受けた食道がんまたは胃食道接合部がん患者さんに対して管理可能な安全性プロファイルを有し、無病生存期間を改善した初めてで唯一の治療法です。CheckMate -577試験の結果は、医師および患者さんにとって非常に重要なものであり、オプジーボが新たな標準治療として確立される可能性を秘めています。当社は、一日も早く、オプジーボを術後補助療法として高いアンメットニースを抱えるこれらの患者さんにお届けできるよう世界の保健当局に提出してまいります。」

今後、当社はCheckMate -577試験のデータの全評価を完了させ、治験担当医師と連携して学会で結果を発表するともに、保健当局とも協議していきます。CheckMate -577試験は、計画通り、副次評価項目である全生存期間(OS)をさらに評価するため継続されます。

 

CheckMate -577試験について


CheckMate -577試験は、術前補助CRTを受け、病理学的に完全奏効が得られなかった切除後の食道がんまたはGEJがん患者の術後補助療法としてオプジーボを評価した多施設無作為化二重盲検第Ⅲ相臨床試験です。本試験の主要評価項目はDFSであり、副次評価項目はOSです。術前CRTおよび外科的完全切除後に、患者は無作為に割り付けられ、プラセボまたはオプジーボ240mgを2週間間隔で16週間点滴静注を受け、その後オプジーボ480mgを4週間間隔で病勢進行もしくは忍容できない毒性が認められるまで投与を受けました。

 

食道がんについて


食道がんは世界で7番目に多く、がんによる死因で6番目に多いがんです。食道がんの組織型は部位によって異なりますが、食道がんの最も一般的な型は扁平上皮がんと腺がんの2つで、扁平上皮がんは食道がんの約84%、腺がんは約15%を占めます。北米では、食道腺がんの発生率が65%と最も高いです。多くの場合、食道がんは進行期に診断され、飲食などの患者の日常生活に影響を与えます。

 

胃がんおよびGEJがんについて


胃がんは世界で5番目に多く、がんによる死因で3番目に多いがんです。食道と胃がつながる消化管領域であるGEJに発生するがん腫など、複数のがんを胃がんとして分類することができます。GEJがんの罹患率は胃がんよりも低いものの、増加傾向が続いています。

 

ブリストル マイヤーズ スクイブ:がん研究の最前線


ブリストル マイヤーズ スクイブは、患者さんを全ての活動の中心に据えています。当社は、患者さんに質の高い長期生存をもたらし、治療を実現することを目標にがん研究を行っています。サイエンスにおける豊富な経験を生かし、最先端の技術と創薬プラットフォームを駆使して、患者さんのために革新的な治療法を開発し、提供しています。

当社は、血液疾患領域およびがん免疫領域における革新的な研究と実績を通じて、さまざまながん腫において生存期間の改善をもたらすとともに、さまざまな治療法を探索し、豊富かつ多様なパイプラインを構築しています。免疫細胞療法の分野においては、多数の疾患でCAR T細胞療法を導入し、細胞・遺伝子治療の標的の発見や技術の発展につながる早期パイプラインを拡大しています。また、多発性骨髄腫における承認済の療法、および早期・中期開発段階にある有望な化合物を生み出す基盤として、タンパク質ホメオスタシスなどの新たなプラットフォームを活用し、主要な生物学的経路を標的としたがん治療法の研究を進めています。当社は、さまざまな免疫経路を標的とした治療法の開発に取り組み、腫瘍、腫瘍の微小環境および免疫系の相互作用に着目することで、より多くの患者さんが奏功を示す治療を提供できるよう、更なる進化を目指しています。このような複数の治療アプローチを融合させることは、がん治療の新たな選択肢を提供し、免疫療法に対する耐性を克服するために重要です。当社は、革新的な医薬品を患者さんに提供するため、社内でイノベーションを創出するとともに、学術界、政府、アドボカシー団体、バイオテクノロジー企業と提携しています。

 

オプジーボについて


オプジーボは、身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化するPD-1免疫チェックポイント阻害薬です。がんを攻撃するために身体の免疫系を利用するオプジーボは、複数のがん腫において重要な治療選択肢となっています。

業界をリードするオプジーボのグローバル開発プログラムは、ブリストル マイヤーズ スクイブのがん免疫療法における科学的知見に基づいており、さまざまながん腫を対象に、第Ⅲ相試験を含む全段階において広範な臨床試験が実施されています。今日に至るまで、オプジーボの臨床試験プログラムには、35,000人以上の患者さんが参加しています。オプジーボの臨床試験は、治療におけるバイオマーカーの役割、特に、一連のPD-L1の発現状況においてオプジーボが患者さんにどのようなベネフィットをもたらすかについて理解を深めることに役立っています。

オプジーボは、2014年7月に承認を取得した世界初のPD-1免疫チェックポイント阻害薬となり、現在、米国、欧州、日本および中国を含む65カ国以上で承認されています。2015年10月、ブリストル マイヤーズ スクイブは、オプジーボとヤーボイの併用療法において転移性悪性黒色腫の適応でがん免疫療法薬の併用療法として初めて承認を取得し、現在、米国と欧州を含む50カ国以上で承認されています。

 

オプジーボの適応症および安全性情報について


米国でのオプジーボの適応症および安全性情報については、原文リリースをご参照ください。

 

ブリストル マイヤーズ スクイブと小野薬品工業の提携について


2011年、ブリストル マイヤーズ スクイブは、小野薬品工業と締結した提携契約により、当時、小野薬品工業がすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を獲得しました。2014年7月23日、ブリストル マイヤーズ スクイブと小野薬品工業は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。

 

ブリストル マイヤーズ スクイブについて


ブリストル マイヤーズ スクイブは、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。ブリストル マイヤーズ スクイブに関する詳細については、BMS.comをご覧くださるか、LinkedInTwitterYouTubeFacebookおよびInstagramをご覧ください。

セルジーン社およびジュノ・セラピューティクス社は、ブリストル マイヤーズ スクイブの100%子会社です。米国以外の幾つかの国では、現地法の規定により、セルジーン社およびジュノ・セラピューティクス社は「Celgene, a Bristol Myers Squibb Company」および「Juno Therapeutics, a Bristol Myers Squibb Company」と称されています。

 

将来予測等に関する記述の注意事項


本プレスリリースは、特に医薬品の研究、開発および商業化について、1995年民間有価証券訴訟改正法の趣旨の範疇に含まれる「将来予測に関する記述」を含んでいます。歴史的事実ではない全ての記述は、将来予測であるか、将来予測であると見なされるものです。そうした将来予測に関する記述は過去の実績ならびに将来の業績、目標、計画および目的に関する現在の予想および予測に基づくものであり、今後数年間で予測が困難あるいは当社の支配下にない遅延、転換または変更を来たす内的または外的要因を含む内在的リスク、仮定および不確実性を伴い、将来の業績、目標、計画および目的が、本文書で記述または示唆されている内容と大きく異なる結果となる可能性があります。これらのリスク、仮定、不確実性およびその他の要因には、特に、今後の試験結果が現在までの結果と一貫する可能性、オプジーボが本プレスリリースに記載された追加の適応症の承認を受けられない可能性、また承認された場合でも、そのような製品候補が本プレスリリースに記載された追加の適応症で商業的に成功するかどうかは不明であるという点が含まれています。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル マイヤーズ スクイブの事業と市場に影響を与える多くのリスクおよび不確定要素、特にブリストル マイヤーズ スクイブの2019年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、その後の四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)など、当社が証券取引委員会に提出した報告書にリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。本プレスリリースに記載された将来予測等に関する記述は、本プレスリリースの発表日時点での予測であり、準拠法で特段の定めのない限り、ブリストル マイヤーズ スクイブは、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新または修正する義務を負うものではありません。