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プレスリリース

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社、2016年度第2四半期の業績を報告

2016/08/10

※本資料は、米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が2016年7月28日(米国現地時間)に発表しましたプレスリリースの日本語訳(抜粋)をご参考までにお届けするものです。内容につきましては原本である英文が優先します。

  • 第2四半期の売上高は、17%増の49億ドルでした。
  • 第2四半期のGAAP(一般会計原則)ベースの1株当たり利益および非GAAPベースの1株当たり利益は0.69ドルでした。
  • がん免疫療法領域において、薬事の重要なマイルストーンを達成しました。
    • 転移性悪性黒色腫に関して、欧州でオプジーボとヤーボイの併用療法の承認を取得しました。
    • 古典的ホジキンリンパ腫の治療薬として、米国でオプジーボの承認を取得しました。
    • 進行期膀胱がんについて、オプジーボがブレークスルーセラピー(画期的治療薬)の指定を受けました。
    • 多発性骨髄腫に対する併用療法として、Emplicitiが欧州で承認を取得しました。
    • 米国、欧州、日本で、頭頸部扁平上皮がんに関してオプジーボの申請が受理されました。
  • 2016年度のGAAPベースの1株当たり利益見通しを2.43ドル~2.53ドル、非GAAPベースの1株当たり利益見通しを2.55ドル~2.65ドルに上方修正しました。

(米国ニューヨーク、2016年7月28日)-ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(本社:アメリカ・ニューヨーク/NYSE:BMY)は本日、2016年度第2四半期の業績を発表しました。同四半期では、がん免疫療法領域で好調な売上を記録すると共に、薬事面・臨床面での重要なマイルストーンを達成し、がん免疫療法領域のパイプラインを強化する事業開発取引を行いました。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社CEOのジョバンニ・カフォリオ(M.D.)は、次のように述べています。「当社は、第2四半期に、好調な売上と利益の拡大を記録し、オプジーボで複数のがん腫にわたって薬事の重要なマイルストーンを達成しました。また、米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表した幅広い臨床データを通じて、がん免疫療法領域のリーダーとしての地位をさらに強固なものとしました。市販後製品の堅調なパフォーマンス、多様なパイプラインの進展、そして事業開発に対する的を絞ったアプローチにより、引き続き成功を維持していきます。」

 

第2四半期(EPSのデータ以外は100万ドル単位)

  2016 2015 前年同期比
総売上高 $4,871 $4,163 17%
希薄化後EPS (GAAPベース) 0.69 (0.08) **
希薄化後EPS (非GAAPベース) 0.69 0.53 30%

** +/- 100%超

 

第2四半期の業績


  • ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の2016年度第2四半期は、前年同期比17%増となる49億ドルの売上高となりました。為替変動の影響調整後の全世界売上高は、18%増となりました。エビリファイとアービタックスを除いた全世界売上高は、24%増(為替変動の影響調整後は26%増)でした。
  • 米国における第2四半期の売上高は、前年同期比46%増の27億ドルとなりました。米国外の売上高は、主に日本とフランスにおけるC型肝炎フランチャイズの売上高が減少したことを受け、6%減となりました。為替変動の影響調整後は4%減となりました。
  • 第2四半期の売上高に対する売上総利益の割合は、前年同期の75.7%に対し、75.2%となりました。
  • 第2四半期のマーケティング費・販売費・一般管理費は、前年同期比9%増の12億ドルとなりました。
  • 第2四半期の研究開発費は、前年同期比32%減の13億ドルとなりました。2015年度第2四半期の研究開発費には、Flexus社の買収による8億ドルの費用が含まれていました。
  • 第2四半期の実効税率は、前年同期の311.5%に対し、26.4%となりました。2015年度第2四半期のFlexus社の買収は、税額控除の対象となりませんでした。
  • 第2四半期のブリストル・マイヤーズ スクイブ社に帰属する純損益は、前年同期の1億3,000万ドル(1株当たり0.08ドル)の純損失に対し、12億ドル(同0.69ドル)の純利益でした。2015年度第2四半期の結果には、Flexus社の買収による1株当たり0.48ドルの費用が含まれています。
  • 第2四半期のブリストル・マイヤーズ スクイブ社に帰属する非GAAPベースの純利益は、前年同期の8億9,000万ドル(1株当たり0.53ドル)に対し、12億ドル(同0.69ドル)でした。特定項目の概要は、「非GAAP財務情報の使用」セクションで説明しています。
  • 2016年6月30日時点の現金、現金等価物、および市場性のある有価証券は79億ドルであり、ネットキャッシュポジションは12億ドルとなりました。

 

第2四半期の製品とパイプラインの最新情報


第2四半期のブリストル・マイヤーズ スクイブ社の全世界売上高は、2015年第2四半期と比較して、オプジーボ(7億1,800万ドル増)、エリキュース(78%増)、オレンシア(29%増)、C型肝炎フランチャイズ(14%増)、スプリセル(11%増)に牽引されました。

 

オプジーボ

  • 7月、治療歴を有する再発または転移性頭頸部扁平上皮がん(SCCHN)患者に対するオプジーボの申請について、米国食品医薬品局(FDA)は優先審査の対象として受理し、欧州医薬品庁(EMA)は申請を受理しました。また、日本では、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社のパートナーである小野薬品工業がSCCHNにおけるオプジーボの申請を行いました。これら3件の申請は、プラチナ製剤による治療歴を有するSCCHN患者を対象に、オプジーボの全生存期間(OS)を、治験担当医師が選択した治療法(メトトレキサート/ドセタキセル/セツキシマブ)と比較評価した重要な無作為化非盲検第Ⅲ相臨床試験であるCheckMate -141試験の結果に基づいています。この試験は、独立データモニタリング委員会が実施した評価により、主要評価項目であるOSを達成したと結論付けられたため、2016年1月に早期有効中止しました。FDAの審査終了の目標期日は2016年11月11日です。
  • 6月、FDAは、プラチナ製剤を含む併用療法による治療中または治療後に進行した切除不能な進行または再発の尿路上皮がんを予定される適応として、オプジーボをブレークスルーセラピー(画期的治療薬)に指定しました。ブレークスルーセラピーの申請に際して、当社は、治療歴を有する膀胱がん患者においてオプジーボを評価した第Ⅱ相臨床試験であるCA209-275試験の結果や他のサポートデータを審査用としてFDAに提出しました。
  • 5月、FDAは、自家造血幹細胞移植(auto-HSCT)および移植後のブレンツキシマブ ベドチンによる治療後に再発または進行した古典的ホジキンリンパ腫(cHL)患者の治療薬として、オプジーボを承認しました。この迅速承認は、奏効率に基づいています。Auto-HSCTおよび移植後のブレンツキシマブ ベドチンによる治療後に再発または進行したcHL患者に対するPD-1阻害薬として初めてのこの承認は、第Ⅱ相CheckMate -205試験と第Ⅰ相CheckMate -039試験の統合解析データに基づいています。この適応の承認の継続条件は、検証試験において臨床的有用性を証明し記載することです。
  • 5月、欧州委員会(EC)は、進行期(切除不能または転移性)悪性黒色腫の成人患者の治療薬として、オプジーボとヤーボイの併用療法を承認しました。欧州連合(EU)では、初めてで唯一承認された、2つのがん免疫療法薬の併用療法となります。承認は、進行期悪性黒色腫患者において、BRAF変異の有無にかかわらず、オプジーボとヤーボイの併用療法およびオプジーボ単剤療法が、ヤーボイ単剤療法と比較して優れた無増悪生存期間(PFS)と奏効率(ORR)を示した初の第Ⅲ相無作為化二重盲検臨床試験であるCheckMate -067試験の結果に基づいています。今回の承認により、EUの28の加盟国すべてにおいて、オプジーボとヤーボイの併用療法の販売が可能になります。
  • 6月、当社は、デンマークのコペンハーゲンで開催された欧州血液学会(EHA)において、cHL患者を対象にオプジーボを評価した承認申請目的の第Ⅱ相臨床試験であるCheckMate -205試験の結果を発表しました。主要評価項目である独立放射線評価委員会(IRRC)の評価によるORRは、66.3%でした。探索的解析では、直近のブレンツキシマブ ベドチンによる治療に不応だった患者の72%で、オプジーボによる奏効が認められました。CheckMate -205試験におけるオプジーボの安全性プロファイルは、これまでに報告されたこのがん腫のデータと一貫していました。
  • 6月、当社は、シカゴで開催されたASCOにて、オプジーボ単剤療法およびオプジーボとヤーボイの併用療法に関する以下の8件の臨床試験の結果を発表しました。
    • CheckMate -067試験:BRAF V600変異陽性とBRAF野性型の双方を含む未治療の進行期悪性黒色腫患者を対象とし、オプジーボとヤーボイの併用療法またはオプジーボ単剤療法を、ヤーボイ単剤療法と比較評価したこの重要な第Ⅲ相臨床試験では、最低18カ月の追跡調査において、オプジーボとヤーボイの併用療法が、ヤーボイ単剤療法と比較して病勢進行のリスクを58%低減して継続的な臨床的有用性を示し、オプジーボ単剤療法は、ヤーボイ単剤療法と比較して病勢進行のリスクを45%低減しました。CheckMate -067試験におけるオプジーボとヤーボイの併用療法の安全性プロファイルは、これまでに報告された同併用療法の試験と一貫していました。
    • CheckMate -069試験:未治療の切除不能または転移性悪性黒色腫患者を対象に、オプジーボとヤーボイの併用療法とヤーボイ単剤療法を比較評価した第Ⅱ相臨床試験の事後解析において、治療に関連する有害事象により併用療法の投与を中止した患者35名のサブグループで持続的な奏効が認められ、無作為化された全患者群と一貫していました。この患者のサブグループにおける最低2年の追跡調査において、ORRは66%であり、20%が完全奏効を達成しました。2年時点で、奏効期間の中央値は未達であり、74%で奏効が継続中でした。CheckMate -069試験におけるオプジーボとヤーボイの併用療法の安全性プロファイルは、これまでに報告された同併用療法の臨床試験と一貫していました。
    • CA209-003試験:治療歴を有する進行期腎細胞がん(RCC)の患者を対象に、OSを探索的評価項目として評価したこの第Ⅰ相臨床試験では、4年時点で患者の38%、5年時点で患者の34%が生存していました。オプジーボの長期安全性プロファイルは、これまでに報告された試験と一貫していました。
    • CA209-010試験:治療歴を有する進行期RCC患者を対象に、OSを副次的評価項目として評価したこの第Ⅱ相臨床試験では、4年時点で患者の29%が生存していました。オプジーボの長期安全性プロファイルは、これまでに報告された試験と一貫していました。
    • CheckMate -025試験:血管新生阻害剤での治療歴を有する進行期RCC患者を対象に、オプジーボとエベロリムスとを比較評価したこの重要な第Ⅲ相臨床試験において、疾病関連の症状について、試験で定義された臨床的に意義のある改善を示した患者の割合は、エベロリムス群で37%であったのに対し、オプジーボ群では55%でした。健康に関与する生活の質に関する追加解析データは、本試験の副次的評価項目でした。
    • CheckMate -142試験:高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)患者を含む、治療歴を有する進行・再発の大腸がん患者を対象として、オプジーボ単剤療法およびオプジーボとヤーボイの併用療法を評価したこの第Ⅱ相臨床試験において、主要評価項目である治験担当医師の評価によるMSI-H進行・再発大腸がん患者のORRは、オプジーボ単剤療法群で26%、オプジーボとヤーボイの併用療法群で33%でした。MSI-H進行・再発大腸がん患者における6カ月時点の無増悪生存率は、オプジーボ単剤療法群で46%、オプジーボとヤーボイの併用療法群で67%でした。オプジーボ単剤療法またはオプジーボとヤーボイの併用療法の安全性プロファイルは、他のがん腫およびこれまでに報告された同併用療法の試験と一貫していました。
    • CheckMate -032試験:膀胱がんの最も一般的な型である尿路上皮がんで、プラチナ製剤による治療歴を有する転移性尿路上皮がん患者を対象として、オプジーボを評価するこの第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験の最低9カ月間の追跡調査において、主要評価項目である治験担当医師の判定に基づくORRは、オプジーボ群で24%でした。オプジーボ群の1年生存率は46%、全生存期間(OS、副次的評価項目)の中央値は9.72カ月でした。探索的評価項目として評価されたPD-L1発現レベルごとの奏効率は、PD-L1発現レベルにかかわらず同等でした。CheckMate -032試験におけるオプジーボの安全性プロファイルは、他のがん腫において報告されたオプジーボの安全性プロファイルと一貫していました。
    • CheckMate -012試験:化学療法未治療の進行期非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象に、オプジーボとヤーボイを評価したこの第Ⅰb相臨床試験では、オプジーボとヤーボイの併用療法の2つのコホート[オプジーボ3 mg/kgを2週間ごとに投与し、加えてヤーボイ1 mg/kgを6週間ごとに投与(Q6W)または12週間ごとに投与(Q12W)]の統合解析の結果から、PD-L1発現レベルが高くなると、併用療法の奏効率が高まることが示されました。併用療法の両コホートにおいて確認されたORRは、PD-L1発現レベルが1%以上の患者で57%、PD-L1発現レベルが50%以上の患者では最高92%でした(13例中12例)。PD-L1発現レベルが1%未満の患者において確認されたORRは15%でした。現在のオプジーボとヤーボイの併用療法コホートでは、NSCLCに関する以前の臨床試験と比較して、安全性と忍容性の改善が認められました。
  • 5月、ASCOに関連して、当社は、オプジーボに関する2件の臨床試験の結果を発表しました。
    • CheckMate -057試験:治療歴を有する進行・再発の非扁平上皮NSCLC患者を対象に、オプジーボとドセタキセルを比較評価したこの第Ⅲ相臨床試験において、重要な指標となる2年時点で、オプジーボは引き続き、主要評価項目であるOSの改善を示し、2年生存率はドセタキセル群で16%であったのに対し、オプジーボ投与群では29%でした。オプジーボの2年時点の安全性プロファイルは、これまでに報告された本試験のデータと一貫していました。
    • CheckMate -017試験:治療歴を有する進行・再発の肺扁平上皮がんを対象に、オプジーボとドセタキセルを比較評価したこの第Ⅲ相臨床試験において、重要な指標となる2年時点で、オプジーボは引き続き、主要評価項目であるOSの改善を示し、2年生存率はドセタキセル群で8%であったのに対し、オプジーボ投与群では23%でした。オプジーボの2年時点の安全性プロファイルは、これまでに報告された本試験のデータと一貫していました。

Empliciti

  • 5月、当社とパートナーのアッヴィ社は、1種類以上の治療歴を有する多発性骨髄腫患者の治療薬として、Emplicitiがレブラミドおよびデキサメタゾンとの併用療法として、欧州委員会(EC)の承認を取得したことを発表しました。多発性骨髄腫に対する免疫賦活性抗体として初めてで唯一のこの承認は、Emplicitiとレブラミドおよびデキサメタゾンとの併用療法が、レブラミドおよびデキサメタゾンのみと比較して、3年時点の無増悪生存率を相対的に53%改善したことを示した無作為化非盲検第Ⅲ相臨床試験であるELOQUENT-2試験のデータに基づいています。

 

オレンシア/免疫学

  • 7月、中等度から重度までの関節リウマチ(RA)患者向けの新しい自己注射用であるオレンシアClickJectTMオートインジェクター(6月にFDA承認を取得)を発売したことを発表しました。
  • 7月、欧州医薬品庁(EMA)の医薬品委員会(CHMP)が、高活動性および進行性のメトトレキサート(MTX)による治療歴のない成人RA患者を対象としたRAの治療薬として、メトトレキサートとオレンシアの併用療法の承認を勧告したことを発表しました。この承認勧告はAGREE試験およびAVERT試験の結果に基づきます。EUで正式承認を得られた場合、オレンシアはEUにおいて新たな用法用量(MTX naive)で提供される初めての生物学的製剤となります。
  • 6月、欧州リウマチ学会(EULAR 2016)において1件の症例登録解析及び2件の臨床試験の結果を発表しました。
    • Corrona, LLCのRA症例登録のデータ解析では、オレンシア投与症例においてRAの予後不良因子の1つと考えられている、抗環状シトルリン化ペプチド抗体(抗CCP抗体、ACPA)およびリウマチ因子(RF)のベースライン値が陽性の患者では、陰性患者よりもオレンシア治療に対する反応が大きいことが確認されました。また、TNF阻害剤投与患者では、抗CCP抗体/RFの状態によって治療に対する反応に有意差は認められませんでした。
    • 若年性特発性関節炎(pJIA)に関する第Ⅲ相臨床試験において、オレンシア皮下注(SC)製剤は、pJIA患者に対してオレンシア点滴静注(IV)製剤と同等の有効性と安全性を示しました。オレンシアSCでは、4カ月時点で80%以上の患者がACR30%改善を達成し、臨床的に問題となる有害事象はほとんど認められませんでした。
    • RAおよび他の炎症性疾患を対象として試験のチロシンキナーゼの1つであるブルトン(BTK)阻害剤(BMS-986142)は、第Ⅰ相臨床試験において十分な忍容性を示された事より、今後、さらなる開発が行われることとなった。

事業開発の最新情報

  • 7月、さまざまなステージの小細胞肺がん(SCLC)のセカンドライン治療薬として、アッヴィ社が研究中の抗体薬物複合体Rova-T(rovalpituzumab tesirine)を、オプジーボおよびオプジーボとヤーボイの併用療法と併用した場合の安全性、忍容性、有効性を評価する臨床試験に関し、共同臨床試験契約を締結しました。この第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験プログラムでは、これらの薬剤を併用することにより、化学療法と放射線療法によるSCLC患者の現行治療プロトコールを上回る持続的な有効性と忍容性が得られるかどうかが研究されます。
  • 7月、メソテリンおよびEGFRvIII(JNJ-64041757)を発現するNSCLC患者において、Janssen Biotech社の弱毒化生二重欠損(LADD)リステリア モノサイトゲネスがん免疫療法とオプジーボの併用療法を評価する共同臨床開発契約を締結しました。この第Ⅱ相臨床試験では、これらの薬剤の併用療法の忍容性と臨床作用の評価が行われます。
  • 7月、スウェーデン・ストックホルムを拠点とし、がんと希少疾患に対する治療薬の開発に注力する非公開製薬会社のCormorant Pharmaceuticals社を買収しました。この買収によって、当社は、Cormorant社のHuMax-IL8抗体プログラム、および候補物質HuMax-IL8の全権利を取得します。HuMax-IL8は、インターロイキン-8(IL-8)を標的とする第Ⅰ/Ⅱ相開発段階のモノクローナル抗体であり、T細胞に対する抗体および共刺激分子を補完するがん免疫療法の作用機序となる可能性があります。
  • 6月、幅広いがん腫の末期がん患者治療において、全身投与される腫瘍溶解性アデノウイルス療法であるPsiOxus社のenadenotucirevとオプジーボの併用療法の安全性、忍容性、および予備的有効性を評価する独占的な共同臨床開発契約を締結しました。共同臨床開発では、これらの2剤を併用することによって、奏効率を達成する患者の割合、腫瘍縮小の程度、および/または奏効の持続性が有意に改善するかどうかを評価する第Ⅰ相臨床試験をサポートします。
  • 6月、当社はテキサス大学MDアンダーソンがんセンターと、早期および進行期肺がん患者の治療薬として、オプジーボとヤーボイの併用療法を用いる戦略を評価する共同臨床研究契約を新たに締結しました。この提携により、幅広い臨床環境においてオプジーボを単剤療法として、またはヤーボイとの併用療法として、あるいは他の薬剤・放射線療法・手術との併用療法として評価する複数の第Ⅰ相および第Ⅱ相臨床試験をサポートします。これらの試験には、肺がんにおいてレスポンダーとノンレスポンダーのより正確な選別を可能にする新規バイオマーカーの探索や、より多くの患者にベネフィットをもたらすために使用可能な次世代免疫療法薬の前臨床研究など、広範なトランスレーショナル研究も含まれます。

 

2016年度の財務見通し


ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、2016年度のGAAPベースのEPS見通しを2.37ドル~2.47ドルから2.43ドル~2.53ドルへ上方修正します。また、非GAAPベースのEPS見通しを2.50ドル~2.60ドルから2.55ドル~2.65ドルへ上方修正します。GAAPベースの見通しと非GAAPベースの見通しのどちらも、現在の為替レートを前提としています。修正された2016年度の非GAAP勘定項目の見通しの主な前提条件は、以下のとおりです。

  • 研究開発費の10%台半ばの増加
  • 実効税率は22%になる見込み

この2016年度の財務見通しには、潜在的な将来の戦略的買収や売却、あるいは特定および算定されていない項目の影響は含まれていません。2016年度の非GAAPベースの見通しでは、「非GAAP財務情報の使用」で説明するとおり、特定項目も除外しています。特定項目を反映させた値に合わせて調整した非GAAP値の詳細情報は、当社Webサイトの補足資料に記載されています。