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プレスリリース

多発性骨髄腫に対するがん免疫療法薬「エロツズマブ」の日本における製造販売承認申請のお知らせ

2015/12/24

ブリストル・マイヤーズ株式会社(東京都新宿区、代表取締役社長:ダビデ・ピラス)は、本日、がん免疫療法薬「エロツズマブ」について、再発又は難治性の多発性骨髄腫の適応で、レブラミド(一般名:レナリドミド)およびデキサメタゾンとの併用療法として、厚生労働省に製造販売承認申請を行ったことをお知らせ致します。

今回の申請は、再発又は難治性の多発性骨髄腫患者に対して、エロツズマブとレブラミドおよびデキサメタゾンとの三剤併用(E-Rd)群と、レブラミドとデキサメタゾンのみの二剤併用(Rd)群とを比較するランダム化第Ⅲ相臨床試験であるELOQUENT-2 (CA204-004)試験のデータを根拠としています。

ELOQUENT-2試験では、最低2年間の追跡調査の結果、主要評価項目の一つである無増悪生存期間(PFS)のハザード比は0.70(95%信頼区間:0.57, 0.85, P=0.0004)となり、E-Rd群でRd群と比較して有意なPFSの延長が認められました。また、1年時点及び2年時点でのPFS率は、E-Rd群及びRd群でそれぞれ68%と57%、41%と27%となり、E-Rd群が追跡調査期間を通してPFSにおけるベネフィットを示しました。もう一つの主要評価項目である奏効率(ORR)はE-Rd群で79%を達成し(95%信頼区間:74% - 83%)、Rd群の66%(95%信頼区間:60% - 71 %)に対し、ORRを有意に改善しました(オッズ比1.94, P=0.0002)。E-Rd群の安全性プロファイルはRdのみと同等でした。有害事象による中止率は、E-Rd群で26.1%、対象群であるRd群で26.8%でした。

エロツズマブは、骨髄腫細胞(抗体産生能を持つ形質細胞ががん化した細胞)やナチュラルキラー(Natural Killer: NK)細胞(体内に侵入あるいは発生した異物を攻撃・除去する免疫細胞)の細胞表面に発現しているSignaling Lymphocyte Activation Molecule Family Member 7(SLAMF7)というタンパクへ特異的に結合します。NK細胞はエロツズマブがNK細胞上のSLAMF7と結合することにより活性化されます。また、骨髄腫細胞表面のSLAMF7に結合したエロツズマブは、NK細胞に認識される指標となります。このようにエロツズマブは、NK細胞と骨髄腫細胞に対する二重の作用で抗骨髄腫効果を発揮すると考えられています。免疫系に直接作用することから、がん免疫療法薬に位置づけられており、免疫チェックポイント阻害薬の開発など、がん免疫療法で世界をリードするブリストル・マイヤーズ スクイブの広範ながん免疫療法薬ポートフォリオの一角を担っています。

エロツズマブは、「Empliciti」という製品名で、2015年11月30日、FDAより、レナリドミドおよびデキサメタゾンとの併用療法として、1から3種類の前治療歴を有する多発性骨髄腫患者に対する治療薬として承認されたがん免疫療法薬です。国内では、2015年11月19日に再発又は難治性の多発性骨髄腫を予定される効能又は効果として希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)の指定を受けています。

多発性骨髄腫は、血液がんの一つで、体内に侵入したウイルスや細菌などの異物を排除する抗体を産生する形質細胞という血液細胞ががん化したものです。病気が進行するまで症状が現れることが少なく、早期診断が難しい病気としても知られています。多発性骨髄腫は未だ完治を望むことが難しく、更に治療法の選択肢が限られていることから、アンメット・メディカル・ニーズの高い疾患の一つです。

ブリストル・マイヤーズ株式会社の代表取締役であるダビデ・ピラスは「エロツズマブは、大規模第Ⅲ相臨床試験で持続的な有効性と安全性が実証された、多発性骨髄腫治療にはこれまでに無かった作用機序のがん免疫療法薬です。再発又は難治性の多発性骨髄腫と闘っている日本の患者さんに、新たな治療の選択肢を一日でも早くお届けできるよう、今後も努めてまいります。」と述べています。