プレスリリース
2種類の経口抗ウイルス剤「ダクルインザ®錠60mg」「スンベプラ®カプセル100mg」:経口薬のみによるC型慢性肝炎/代償性肝硬変の治療が日本人で最も多いジェノタイプ1の全ての患者さんで選択肢となる
2015/03/20
ブリストル・マイヤーズ株式会社
ブリストル・マイヤーズ株式会社(東京都新宿区、代表取締役社長:ダビデ・ピラス)は、本日、2種類の経口抗ウイルス剤、「ダクルインザ®錠60mg(一般名:ダクラタスビル塩酸塩、以下「ダクルインザ®」)」及び「スンベプラ®カプセル100mg(一般名:アスナプレビル、以下「スンベプラ®」)」において、C型慢性肝炎/代償性肝硬変のインターフェロンを含む治療法に適格の未治療患者および前治療再燃患者に対する適応を追加し、新たに「セログループ1(ジェノタイプ1)のC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善」として承認を取得しましたのでお知らせいたします。
日本初のインターフェロン及びリバビリンを必要としない経口薬のみによるC型慢性肝炎の治療である「ダクルインザ®」「スンベプラ®」の併用療法は、日本人で最も多いセログループ1(ジェノタイプ1)のC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変における(1)インターフェロンを含む治療法に不適格の未治療あるいは不耐容の患者、(2)インターフェロンを含む治療法で無効となった患者を対象として、昨年7月4日に世界に先駆けて日本で承認を取得し、9月3日に発売いたしました。本併用療法の登場により、経口薬のみによる新たな治療選択肢を提供することができるようになりました。
この度の適応追加に伴い、インターフェロンの治療歴に関わらず、全てのジェノタイプ1のC型慢性肝炎及びC型代償性肝硬変の患者さんが本治療法を選択できるようになりました。インターフェロンを含む治療法に適格の未治療患者及び前治療再燃患者を対象として実施した国内第3相臨床試験において、主要評価項目である未治療患者におけるSVR12(投与終了から12週後のウイルス学的著効、すなわち機能的治癒)の達成割合は89.1%であり、前治療再燃患者におけるSVR12達成割合は95.5%でした。また、投与期間中の重篤な有害事象が合計6例(4.3%)、有害事象による中止例が7例(5.0%)にみられましたが、中止例の全例がSVR12を達成しました。
治験に参加した広島大学医学部・茶山一彰教授は、「日本のC型肝炎患者の多くは高齢者で、従来の治療を受けることができないか、または治療に効果がみられませんでした。ダクルインザとスンベプラの2剤の発売に続き、今回の適応追加により、C型肝炎治療の歴史は劇的に変わっていくはずです。」と述べられています。
また、「ダクルインザ®」「スンベプラ®」の適応追加にあたって、弊社代表取締役社長のダビデ・ピラスは次のように述べています。「今回の適応追加により、ジェノタイプ1の全てのC型慢性肝炎患者さんに経口薬のみによる治療法をご提供できるようになったことを大変嬉しく思っております。この2剤併用療法によって、C型肝炎と闘われている患者さんにさらに貢献し、患者さんとご家族の希望となることを願っております。」
「ダクルインザ®」「スンベプラ®」について
「ダクルインザ®」は、米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ(BMS)社が創製した新規作用機序の直接作用型抗ウイルス剤(DAA: Direct-acting Antiviral Agents)であり、C型肝炎ウイルス(HCV)の複製に必須の蛋白である非構造蛋白NS5Aの機能を阻害することにより、抗ウイルス作用を示す世界初のNS5A 複製複合体阻害剤です。
「スンベプラ®」は、同じくBMS社が創製した第二世代のHCVの非構造蛋白NS3/4Aプロテアーゼに対するDAAであり、HCVの複製に不可欠な酵素NS3/4Aプロテアーゼの活性部位において基質の結合を競合的に阻害することにより、抗ウイルス作用を示すNS3/4Aプロテアーゼ阻害剤です。
異なる種類のDAAである「ダクルインザ®」「スンベプラ®」を併用することにより、抗ウイルス活性は相加効果又は相乗効果を示します。二剤併用による拮抗作用、細胞毒性の著明な増強、及び交差耐性が認められなかったことから、併用での開発が行われました。
《ダクルインザ®について》
製品名ダクルインザ®錠60mg一般名ダクラタスビル塩酸塩剤形錠剤効能又は効果セログループ1(ジェノタイプ1)のC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善用法及び用量通常、成人にはダクラタスビルとして1回60mgを1日1回経口投与する。本剤はアスナプレビルと併用し、投与期間は24週間とする。承認年月日2014年7月4日追加適応承認年月日2015年3月20日薬価基準収載日2014年9月2日薬価60mg 1錠 9,186.00円発売日2014年 9月 3日製造販売元ブリストル・マイヤーズ株式会社
《スンベプラ®について》
製品名スンベプラ®カプセル100mg一般名アスナプレビル剤形カプセル効能又は効果セログループ1(ジェノタイプ1)のC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善用法及び用量通常、成人にはアスナプレビルとして1回100mg を1日2回経口投与する。本剤はダクラタスビル塩酸塩と併用し、投与期間は24週間とする。承認年月日2014年7月4日追加適応承認年月日2015年3月20日薬価基準収載日2014年9月2日薬価100mg 1カプセル 3,280.70円発売日2014年 9月 3日製造販売元ブリストル・マイヤーズ株式会社
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社について
ブリストル・マイヤーズ株式会社は、米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ (BMS) 社の日本法人です。BMSは、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とする世界的なバイオファーマ企業です。詳細については、www.bms.com<米国本社のウェブサイト(英語)>、またはツイッター(http://twitter.com/bmsnews)をご覧ください。
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の将来予測等に関する記述
本プレスリリースは、医薬品の研究、開発、および販売について、1995年米国民事有価証券訴訟改革法における「将来予測に関する記述」を含んでいます。そうした将来予測に関する記述は現在の予想に基づくものであり、遅延、転換または変更を来たす内在的リスクと不確実性を伴っており、実際の成果または業績が現在の予想と大きく異なる可能性があります。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の事業に影響を与える多くの不確定要素、特にブリストル・マイヤーズ スクイブ社の事業年度通期報告書(Form 10-K)、四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)にリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。ブリストル・マイヤーズスクイブ社は、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新する義務を負うものではありません。
製品写真(左:ダクルインザ®錠60mg、右:スンベプラ®カプセル100mg)